症例7 10歳代 男児

近位で偶然撮影された単純写真にて右大腿骨近位部の骨破壊像を指摘,骨腫瘍が疑われて紹介受診となった。
自覚症状なし。


提示画像(画像をクリックすると拡大された画像がみられます)

単純写真

MR


左:T1WI COR 右:T2WI COR


左:T2WI FS SAG 右:T2WI FS AXI


T1WIFS+CE COR

MR所見のまとめ

  • 右大腿骨頚部内側に小転子を主体とする境界明瞭な多房性腫瘤。
  • T1WIにて筋肉と等信号、T2WIにて高信号。
  • 大腿骨頚部内側に沿って腫瘍が連続し上縁は関節包内まで到達。
  • 腫瘤の辺縁には一層の増強効果が見られるが内部は大部分が造影されない。
  • Joint effusionはごく少量.

CT

  • 右大腿骨頚部内側から小転子にかけて, 内部石灰化を伴う溶骨性病変。
  • その病変により皮質の一部は溶骨性変化が見られるが, 腫瘍は偏在性に突出。

 
・鑑別診断へ
・診断と解説へ

Moderator : 岡本 嘉一