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東京レントゲンカンファレンス TOP症例一覧 第377回症例症例:呈示
第 377 回 東京レントゲンカンファレンス[2017年6月22日]
症例2 70歳代 男性
胸腺腫自然退縮
spontaneous regression of thymoma

 

 画像所見
 
前縦隔腫瘤が縮小

 

 胸腺腫自然退縮

過去の文献報告では30例強。
他の腫瘍では、肝細胞癌・腎細胞癌・悪性リンパ腫等での報告が多い。
原因は不明であるが、血流障害説が有力そう。

自然退縮した胸腺腫の特徴
・胸痛や発熱等の自覚症状(約80%)
・比較的大きい(中央値70mm)
・比較的早期(正岡I〜II期が多い)
・病理組織像で壊死・線維化を伴う(約85%)

 

 Take Home Message
 
無治療で縮小しても腫瘍は否定できない。 (特に発熱等の症状があった場合は要注意)

 

 


参考文献

  • 安川元章ら. 自覚症状にて発見され自然縮小した胸腺腫の2 例. 日本呼吸器外科学会雑誌. 2017; 31(1): 36-41
  • Fukui T, et al. Spontaneous regression of thymic epithelial tumours.Interact Cardiovasc Thorac Surg. 2014; 18(3): 399-401
  • Huang TW, et al. Spontaneous regression of a mediastinal thymoma. J Thorac Cardiovasc Surg. 2009; 137(5): 1277-1278

 

 

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Moderator: 日下部 将史