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第 400 回 東京レントゲンカンファレンス[2023年4月27日]

 東京レントゲンカンファランス(TRC)400回記念大会に312名(新宿会場112名、オンライン出席200名)の先生方にご参加いただき、また8例のmoderators からは印象に残る症例を、それぞれdiscussers,には論理的な解説をいただき、盛会に終えることができました。また齋田幸久先生、福田国彦先生から400回記念寄稿文をいただき、ホームページに掲載されていますので、是非一読ください。
 私事ですが、はじめてTRCに“連れていかれた”のは1985年(昭和60年)です。当時は実際のフィルムをオーバーヘッドプロジェクター(OHP)を用いて症例提示する方法で、投影する際にファイルの上下左右を合わせるのに苦労しました。私の恩師、多田信平先生の著書に「1枚のX線写真から―鑑別診断の進め方と考え方(1988年、大場覚先生と共著、金原出版)」があります。単純X線写真を中心に数枚の画像から、鑑別診断を進めてゆく、まさにTRCの「遺伝子」そのもの内容です(残念ながら、絶版で入手できないのですが)。
 現在ではTRCではCT、MR、PETが中心ですが、私の初めてのdiscusserの経験は、小野由子先生から出題の、頭部単純写真2枚から「中頭蓋窩病変」を診断するもので、正解にはいたりませんでしたが、鑑別疾患のひとつに入れることができたのを覚えています。それから20年余がたって小野先生にお会いしたときにそのTRCの出題の話をしたら、「私、そんな意地悪な出題をした? でもいい問題だったでしょ!(笑い)」。
 そんな諸先輩の影響もあってか、私自身もmoderatorとして、骨盤単純写真1枚のみ、頭部単純CTのみ、胸部単純写真1枚のみの出題をしたことがありますが、いずれもdiscusserからは「Paget病」、「ミトコンドリア脳症」、「大動脈縮窄症」の正解をいただきました。現在の日常の診療では、ひとつひとつの症例に「1枚のX線写真から」時間をかけて熟考する余裕はなかなかありませんが、TRCはその良い機会となると思います。

当番世話人:井田 正博(水戸医療センター)

 

     症例1 10歳代後半 男性    左心窩部痛
症例解説
 
     症例2 20歳代 男性    冷所で増悪する右前腕〜指先の感覚障害
症例解説
 
     症例3 1歳 女児    歩行障害 症例解説
 
     症例4 70歳代 女性    右側腹部痛 症例解説
 
     症例5 80歳代 男性    嘔吐、食思不振。徐々に歩行困難。
症例解説
       下腹部痛、末梢冷感あり。
 
 
     症例6 50歳代 女性    腹部超音波検査で肝腫瘤を指摘された。 症例解説
 
     症例7 70歳代 女性    意識障害 症例解説
 
     症例8 70歳代 男性    超音波検査において偶発的に発見された腹腔内腫瘤。 症例解説
 
 

 

         
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